体重減少(=寿命減少)対策
【 ID-929 】
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ID |
ID-929 |
性別 |
男性 |
年齢 |
66歳 |
病 名 |
胃癌(腹膜播種、膵臓転移) |
進行度 |
ステージ4 |
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手術歴 |
2002年10月 |
開腹後、腹膜播種発見 胃、腸結合のみ |
放射線 治療歴 |
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- |
抗癌剤 治療歴 |
2002年11月〜2002年11月 |
TS-1+CDDP |
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現在、最も辛い症状 |
食欲不振 |
相談その1 |
近隣病院にて胃の触診で堅くなっているとのこと。胃カメラで癌が全体にあることがわかる。 その後、都立病院にて9月末入院検査。胃癌(幽門部狭)だが切れば大丈夫とのことで開腹(10/4)。開腹時腹膜に米粒状の播種が見つかり、膵臓にも転移があり、胃、腸の結合手術のみ行う。告知は余命3ヵ月。 11/12まで体力回復及びQOLの向上ということで自宅にて過ごす。(約1ヵ月) 11/12より抗ガン剤開始。TS-1 120mg/日、CDDP1回/週。2週間(11/26)にて自宅にてTS-1のみ服用ということで退院。 |
相談その2 |
※通常TS-1+CDDPは4週+2週休が基本ではないのでしょうか(2001の症例集ではすべて4週+2週休でしたが) ※家族より上記の処置を行うよう依頼することは可能でしょうか ※腹膜播種に抗ガン剤は効かないと説明されましたが局所投与等の治療は存在しないのでしょうか ※9月末の段階では肝臓には転移がないとのことでしたが、肝転移なしということで少しは直る見込みがあるのでしょうか ※食欲不振を医師に伝えたところ胃と腸を途中でつなげているので仕方がない。吐くと癖になるので食事を減らし、吐かないよう我慢した方がよいとの指示だそうです。ヒスロン等の投与は医師に依頼できませんか とりとめなく記述しましたがお答えいただければ幸いです。 |
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平岩 正樹 先生の回答 |
(1)御指摘通り、「通常TS-1+CDDPは4週+2週休が基本」ですが、いくらでも変法はあります。私は2週投薬+1週休薬、あるいは、休薬なしの連続投与も行っています。問題は治療方法よりも、その結果の「評価」と「軌道修正」です。ID-730に対する回答を参考にしてください。 (2))現行の治療法を行って「評価」の結果に問題があれば、「軌道修正」の選択肢の一つとして、もちろん「4週+2週休」もありえます。 (3)「腹膜播種に抗ガン剤は効かない」は根拠がありません。腹腔内への局所投与は特殊な癌を除いて、通常の静注と差はありません。胃癌などの場合、古くから腹腔内への局所投与が行われてきましたが、静注より優れているという根拠はありません。 (4)腹膜に胃癌が転移した場合、治癒(完治)する可能性はないと考えてよいと思います。従って治療の目標は、「元気な日を一日でも長く」に置くことが妥当と考えます。 (5)食欲不振は、抗癌剤治療よりも大きな問題です。体重減少は寿命減少と考えてよいと思います。ID-522に対する回答を参考にしてください。ヒスロンHは胃癌に対して保険適応がなく、ヒスロンHに対する医療費を患者が払うことも違法です。唯一、病院が厚意で無料で処方する場合にのみ合法です。少量のステロイドの内服が有効な場合もあります。これは合法です。
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