【No.6】
2004年7月23日
読む抗ガン剤 第113回 「似非治療を見抜け」に対する意見
「週刊現代」の連載を拝読いたしました。
読後にまず感じたのは、C氏は平岩医師からの誘いを断ったとはいえ、平岩医師と志を同じくする同志だ、ということです。
進行癌に「いつも負けて」いながらも、日々の臨床で患者とともに精一杯闘い続けるC氏。そして、「負けるにしても負け方がある。神を敵にして、一矢も二矢も報いてやる」と決然と宣言する平岩医師。
癌と闘う医師として二人は同じ土俵に上がっているのは明らかです。負ける闘いと分かっていながらも、最後まで諦めずに力を尽くす。お二人ともそういう医師としての矜持と諦観を併せ持っているのではないでしょうか。
もちろん、平岩医師のサイトを利用する側としては、幅広い意見を聞くことができるという意味で、C氏にも加わっていただけた方が良かったとは思います。
しかし、医療現場で毎日患者と向き合う医師すべてに、「平岩医師のようであれ」と求めるのは酷なことです。
様々な制約がある中で、それでもそれぞれの医師が、それぞれの持ち場で、それぞれに出来る最善のことをしていくということが、まずは大切なのではないでしょうか。
より良い癌治療を目指して発言を続ける平岩医師がC氏にとって「現実の前にくじけそうになる私を導く一筋の光明」であるのと同様、臨床現場の最前線で全力を尽くすC氏の存在は、平岩医師にとって精神的にとても大きな支えになるのだと思います。
乱文乱筆、ご容赦ください。
このページは、週刊現代 読む抗ガン剤 第112回 『吐かない弱音、吐く弱音』の中に出てくる「C医師」に対する意見を掲載しております。(選考は平岩先生が担当しております。)