痛み対策
【 ID-2035 】
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ID |
ID-2035 |
性別 |
女性 |
年齢 |
73歳 |
病 名 |
胃癌 |
進行度 |
ステージ4 |
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手術歴 |
2003年09月 |
胃 4/5切除 |
放射線 治療歴 |
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抗癌剤 治療歴 |
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現在、最も辛い症状 |
全く進展が見られない、食欲不振 |
相談その1 |
母の癌についてご相談します。胃の不快感のため、胃カメラ検査を行ったところ、胃上部に5cm四方程度のガンが見つかり、その時点(8月9日)では恐らくステージはV期で全摘により治癒可能という判断を聞きました。
その後、紹介を受けた病院で8月14日から手術のための種々の検査を受け、手術前日の9月8日に「進行度はW期で周囲のリンパ節にも拡がっている可能性が高く、他の臓器に転移が見られたらこれらも切除する」との説明があり、さらに手術当日の朝になって「当初の見込みより症状はさらにひどく、せいぜい半年から1年」との宣告をうけました。
手術では胃の上部1/5程度を残して切除し、他の臓器はそのまま。開腹の結果、リンパ節転移に加え、腹水の中にガン細胞も確認されたとの事でおそらく相当な範囲にガンが拡がっているとの判断でした。(以下に続く) |
相談その2 |
術後15日(9月24日)で高カロリー点滴を外しましたが、その間も食欲不振はずっと続いており、出された食事の1割も食べられない状態が現在も続いています。
結局、本人の希望もあり、10月5日より高カロリー点滴を再開しました。また、むかつき止めのクスリは適宜、腰付近に痛みがあるので、痛み止め(3段階あるうちの2段階目の薬で3段階目はモルヒネなどの麻薬と聞きました)を1日2回服用しています。この痛み止めは強い眠気と倦怠感を伴うようで服用後はいつもぐったりしています。
主治医の話では、食欲も回復し、抗ガン剤を使用できる状態になれば、TS−1を3W服用1W休でスタートする予定でしたが、このままでは抗ガン剤も使えず、今のところ打つ手がないような状態です。
本人は精神的にかなりまいっています。食事が満足にとれない状態では、もう治療方法はないでしょうか。 |
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平岩 正樹 先生の回答 |
モルヒネは眠気、食欲不振、嘔気が稀に起こります。昨年3月に発売になった同じ麻薬のディロテップ(フェンタニール・パッチ)に切り替えます。ID-433の御相談が非常に参考になると思います。 また第三の麻薬オキシコドン(商品名オキシコンチン)が7月7日に発売になりました。これもモルヒネより副作用の少ない麻薬です。
あるいは六君子湯、ガスモチン、ヒスロンH、ステロイドで食思不振や嘔気は防げると思います。 以上の処置を至急行って全身状態を改善することには、一週間もかかりません。その後、直ちに抗癌剤治療を開始します。遅くなれば、有効な抗癌剤も効きが悪くなります。胃癌の抗癌剤治療については、ID-1524、1467等に対する回答を参考にしてください。 |
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